50の風景と、風景にまつわる言葉。

小さな世界の窓から見える色々な風景のひとつずつ。

文芸

新田次郎 / 孤高の人

孤高だけど、やっぱり最後は人間。 山に登る人は誰しもが「何故山に登るのか」を考えて続けていると思う。 孤高の人(上) (新潮文庫) 作者: 新田次郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1973/03/01 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 50回 この商品を含む…

住野よる / 君の膵臓をたべたい

はるか昔に図書館で予約した順番がようやく。 単純な恋愛とか、大どんでん返しとかではなく、「どう生きるか」にフォーカスしているところがとても好きです。 君の膵臓をたべたい (双葉文庫) 作者: 住野よる 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2017/04/27 メ…

又吉直樹「劇場」と作家性について。

内容的にはとても面白く読みました。 ただ、基本的に芸術において作家性というものは無意味なものだと思っているので、文章を追いながらも主人公の姿、その声には常にピース又吉の姿と声が重なってしまって、そこが圧倒的な空白というか欠落を作品の中に作っ…

言葉と自由 / 最果タヒ「夜空はいつでも最高密度の青色だ」

言葉、というものは、何でこんなにも言語によって違うのだろう、と。 素朴な疑問としても思うし、真剣に熟考に値する命題としても、度々考える。そして、言語はそれぞれの魅力がある。 英語で言えば、機知に富んだ多くの表現、仏語で言えば、口語・文語共に…