批評
芸術祭といったイベントが文字通りに乱立して、アート作品が文字通り、雨後の竹林のように、この世に形を成していって、それはSNS全盛期の今にぴったりじゃないかなんて。 気にも留めることのないつぶやきのように、一瞥しただけでその場を立ち去ってしまう…
ここ最近は世の中が芸術祭ブームということもあり、奈良の古都祝奈良を夜行-夜行で観に行ったり、電車に揺られてさいたまトリエンナーレに行ったり、瀬戸内国際芸術祭にようやく滑り込みで行ったりと、アートと向き合う機会が多かったのだけれど。 最近の芸…
言葉、というものは、何でこんなにも言語によって違うのだろう、と。 素朴な疑問としても思うし、真剣に熟考に値する命題としても、度々考える。そして、言語はそれぞれの魅力がある。 英語で言えば、機知に富んだ多くの表現、仏語で言えば、口語・文語共に…
もう、15年以上前のこと、大学受験の時の話。 たしか、あれは国際基督教大学の入試だった気がする。特徴的な入試をする大学で、文章理解と英語と知能テストのようなもの、そのあたりがその入試の内容だったと思う。少なくとも、いわゆる「受験勉強」が必要な…
Nibrol主催の矢内原美邦によるミクニヤナイハラプロジェクト。その公演「東京ノート」を観劇。いわゆる『静かな演劇』を代表するマスターピースであるこの作品を、その対極に位置するような表現を当然の如く展開する矢内原美邦が演出するとあって、幾つもの…
ようやく書き上げたので更新です。 -- 特にミニシアター系の映画館においてはそうだけれど、そこに足を運ぶべきか検討する際、「その映画館自体を信頼できるか」が「その映画監督が信頼できるか」ということに対して、重要度において勝ることが多々ある。 こ…
戦争なんて遠い国での出来事のようにしか感じないし。でも、見上げた先に広がる空は、その国に繋がっていることも知っている。そんなことを想った、今日。 せんがわ劇場にて、どきどきボーイズ『じゅんすいなカタチ』を観劇。 村上春樹の言うように、フィク…
マームとジプシーの公演について。 マームとジプシー『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』作・演出:藤田貴大出演:石井亮介、尾野島慎太朗、川崎ゆり子、斎藤章子、中島広隆、成田亜佑美、波佐谷聡、長谷川洋子、船津健太、吉…
森美術館での大規模個展より面白いと評判の、村上隆のコレクション展。 村上隆のスーパーフラット・コレクション ―蕭白、魯山人からキーファーまで― もう、この写真だけで観に行ってきた気がします。 ある意味では「何でもあり」の膨大のコレクションに『ス…
時代の流れと関係なく、今更ながら、でんぱ組 Inc. を集中して聴いてます。 正確には、アルバム「WORLD WIDE DEMPA」は、だいぶ前からiPhoneのライブラリには入っていたのだけれど、少し聴いてみて、なんというか「とっつきにくい」というのが、第一の感想で…
昨年末に借りていたDVDをようやく観ました。 年初めの映画とか、新年初めて聞く曲とか、無意味に意味づけをしたくなるものだけれど、年初めに「イニシエーションラブ」を観るというのは、なかなか悪くない行為だと思う。 www.ilovetakkun.com 映画の文脈とし…
うーん。 例えば、アイドルのようなビジネスというのは、お客さんがその都度更新される(その時代の若者。多くは10代)ので、ビジネスとして成立するわけで、それはもうビジネスなので、合理的で理解しやすいのだけれど、、、 同じようなことが表現の領域で…